内容証明郵便|文体と構成について

query_builder 2021/07/31
blog:内容証明郵便
芥川龍之介

↑芥川龍之介(1892~1927)代表作:羅生門、杜子春、蜘蛛の糸、他多数(私は、「蜜柑」が好きです。)


2021.11.6 更新


法律の世界で書く文章は、文学作品の文章とは異なります。

小説家のように技巧を凝らした美文を書く必要はありません。

また、読み手による解釈の余地を残してはいけません。詩的な表現も厳禁です


余計なことを排除し、伝えたいことを簡潔に伝えます。


目次
1.文末表現
2.一人称
3.二人称
4.一般的な構成
5.最後に



1.文末表現


文末表現は、一般的に「ですます調」を使います。


そのような決まりありませんが、「~と思います」「~かもしれません」

そのような“ぼかし表現”を連発すると、自信がなさそうにみえます。


また、「~と言ったはずだ」「~しろ」といった乱暴な表現は論外です。


「ですます調で書く」と決めておけば無難に仕上がります。


2.一人称


個人なら「私」、会社なら「当社」が一般的です。


会社として作成する場合、相手がお客様であったり、こちらに非があるような場合なら、謙譲語の「弊社」でも構いません。


使い分けはビジネスマナーとほぼ同じです。

ただし、自身の考えを主張する場面なので、不必要に謙らないように注意してください。



3.二人称 


個人なら「貴殿」会社なら「貴社」が一般的です。

「御社」は話し言葉なので使いません。


間違っても「お前」「あんた」は使わないようにしてください。

「貴様」はかつて敬意を込めた呼び方でしたが、現代ではダメです。


4.一般的な構成


①表題

②前文

③本文

④末文

⑤受取人の表示

⑥作成日

⑦差出人の表示

⑥⑦を最初にもってくる構成もあります。この構成の方が多いかもしれません。


①表題

「通知書」「催告書」「回答書」で十分ですが、もう少し具体的に「契約解除通知書」「貸金返還請求書」といった書き方でもいいです。


②前文

「私は~、~について、以下の通り通知します」といった書き出し方です。

いきなり本文に入ってもいいのですが、座りがいいので書くことが多いです。


③本文

主張の中身を整理して書きます。トラブルになっている金額、目的物、日時などは具体的に特定し、主語と述語の関係はくどいほどしっかり書きます。


本文の締めは、「到達後〇〇日以内にお支払いください(ご回答ください)」といった記載で締めることが多いです。


「〇月〇日まで」と指定する方法でもいいです。ただし、不在などで想定通りに届かないことがあります。送付日から近い日付を指定すると上手くいきません。


[自分の思いや感情的なことも書くか?]
状況や依頼者様のご意向にもよりますが、私はあまり書きません。法律的に必要なことだけを簡潔に書けばいいと思っています。情緒的なことを書いて相手の心を動かす作戦もあるとは思いますが、余計な事を書いて揚げ足を取られてしまう方が怖いです。手抜きをして文章を短くしているわけではありませんので、その点はご理解ください。(とか言いつつ、“書いてもいいかな、書きたいな”と思うこともあります。)


④末文

速やかな対応をやんわりお願いしたり、「期限までにご回答が無い場合、法的措置を~」と、少々威圧的なフレーズを入れたりします。“やんわり”か“少々威圧”かは、相手の態度・トラブルの内容を考慮して決めます。


⑦差出人・受取人の表示

封筒に記載する差出人・受取人の氏名・住所と完全に一致させてください。

「○丁目○番○号」とハイフンでつなぐ「○‐○‐○」は不一致です。


基本的には個人宛てで作成します。受取人の表示は「○○ 殿」です。


会社宛てに送る場合、代表者・担当者等をできるだけ調べてください。

不明なら「●● 御中」もやむなしですが、法人の代表者なら登記事項証明書で確認できます。“貫禄からして、たぶん社長”ではなく。しっかり確認してください。権限の無い人宛てに送っても、無視をされたり、当該法人に対して法的効果が生じない恐れがあります。


⑥作成日

一番重要なのは相手に届いた日(到達した日)ですが、作成日も重要です。

郵送日と不一致でも構いません。


郵送後のトラブルについては

blog:不在居留守の場合の対処法


blog:転居先不明のとき


blog:相手に受取拒否をされたら



5.最後に


私の場合、内容証明を作成すると、ちょと攻撃的な主張をしたり、なんか嫌味な感じになったりします。内容証明の作成依頼を頂く場合、相手に対してお怒りの場合が多いので、少々感情移入してしまうからです。


そうなるのが分かっているので、必ず一晩寝かせます。

客観的に自分の文章を読み直し、“ワルい癖” が出た箇所を修正します。


皆様も、郵送の前に一旦時間を置いて、冷静に読み直してみてください。



概要だけになりましたが、具体的な記載例が知りたい方は書籍や専門家のホームページなど、参考にできるものは沢山あります。ご自身の状況にぴったり合うものを探してみてください。


当ブログでも、文例をいくつか挙げていきたいと思っています。



内容証明郵便|文体と構成

茨城県稲敷郡阿見町の金田一行政書士事務所


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