住民票の除票・戸籍の附票の取得方法

query_builder 2021/09/18
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いらすとや 探偵

住民票の除票と戸籍の附票は、転居先不明の人や行方不明の人を探す際の有力な資料です。


名探偵みたいな名前の行政書士が、探偵みたいな事を書きます。

ご自身で手続きをする場合の参考にしてみてください。


参考になるように頑張ります。「ジッチャンの名にかけて」



本記事の制作にあたり、複数の自治体HPを確認しましたが、あてはまらない自治体があるかもしれません。その点はご了承ください。


本記事は、夜逃げや連絡の取れない相続人など、法律的なトラブルを念頭とした記事です。
ご家族が行方不明になっているなど深刻な状況にある方は、警察にご相談ください。



目次
1.職務上請求について
2.住民票の除票

3.戸籍の附票
4.第三者請求の方法



1.職務上請求について


 弁護士・司法書士・税理士・行政書士・土地家屋調査士・社会保険労務士・弁理士・海事代理士は、受任している事件または事務に関する職務上の業務を遂行するために必要がある場合、本人からの委任がなくても住民票や戸籍の附票の発行を請求することができます(住民基本台帳法12条の3 第2項・3項及び同法20条4項)


 この場合、「職務上請求書」というものを使います。職務上請求書は、行政書士業務と無関係な使用は固く禁じられており、所属する行政書士会による厳格なチェックを受けながら使用します。


 行政書士業務と無関係の使用はできないため、ただの「人探し」のためには使えません。「ある人の行方を知りたいので職務上請求書を使って住民票・戸籍等を取得して欲しい」との御依頼があっても、行政書士業務と関連がなければお断りせざるを得ません。


 そのような場合、以下で解説する手続きを御自身で行ってもらうしかありません。参考にしてみてください。



2.住民票の除票


 住民票の除票(じょひょう)には、住民票に記載されている事項のほかに、転出の場合には転出先住所と異動年月日、死亡の場合には死亡年月日が記載されます。もうその自治体には居ない(又は亡くなっている)ので住民票から除かれたという意味で「除票」と呼ばれます。


 記載された転出先住所から更に転出していても、転出先の自治体で住民票の除票を取れば、次の転出先がわかります。


 ただし、転出・転入・転居の届出をしていないと転出(転居)先は記載されません。


転出:別の自治体への引っ越し
転入:別の自治体からの引っ越し
転居:同一自治体内での引っ越し


 ご存じの通り、引っ越し後の住民票の手続きは義務です。これをしないと罰金が科されます。しかし、自分の居所を知られたくない人は、あえて手続きをしません。


 手続きをせずにいると公的な手続きができず、重大な不都合がでます。


 ほとぼりが冷めたと思って住民登録をするかもしれません。

転出先の記載がなくても諦めず、定期的に取得してみてください。



[住民票の除票の保存年限]


 住民票の除票の保存年限は、これまで5年間とされていました。法令改正によりこれが変更されています。令和元年6月20日からは150年間です。


 すでに保存年限を経過している除票は発行してもらえません。法改正の時点で既に保存年限が経過している平成26年、それ以前は発行できないとする自治体がほとんどです。

※平成26年の何月何日か、それ以前でも発行してもらえるかは自治体により異なります。


 保存年限の経過により除票が廃棄されている場合、次にご説明する「戸籍の附票」で代用することができます。



2.戸籍の附票


 住所が変更されると、住所地から本籍地に通知が行われ、戸籍ごとにその履歴が記録されます。この記録を「戸籍の附票(ふひょう)」といいます。


 どこに引っ越しをしても、本籍地の市区町村で住民票の変遷を記録します。そのような仕組みなので、取得できるのは本籍地の市区町村のみです。


 今までの住所が全て記録されていますので、引っ越しの変遷を証明することができます。



[戸籍の附票の保存年限]


 戸籍の附票が除籍により「除附票」になり、その時点が保存年限の始期になります。こちらも法改正により150年間の保存年限になっています。その前は5年間でした。


除籍とは、戸籍に在籍していた人が、死亡、婚姻、離婚、転籍等の事由によりその戸籍から抜けることです。 


 住民票の除票と同じ保存年限ですが、除かれるタイミングが違います。住民票の除票は転出しただけで保存年限のカウントが開始しますが、転出は除籍事由ではありません。


 そのため、住民票の除票は廃棄されていても、戸籍の附票なら残っている可能性があります。


 なお、本籍を変更(転籍)していると、現在の附票には現在の本籍にした日以降の住所しか記録されません。それ以前まで遡りたい場合、転籍前の戸籍の除附票を請求することになります。分籍、新戸籍の編製も同様です。


転籍:戸籍に載っている全員が本籍の場所を変えること
分籍:筆頭者・配偶者以外の20歳以上の者が、新しく自分の戸籍を作ること
新戸籍の編製:結婚することにより、新しく夫婦の戸籍をつくること



3.第三者請求の方法


 住民票の除票・戸籍の附票は、原則として本人のみが請求できます。

 本人以外の請求は、原則として委任状が必要です


 委任状なしに住民票等を請求する方法を「第三者請求」と言います。


 人探しのために請求する場合、本人から委任状をもらえるわけがありません。

したがって、第三者請求をすることになります。


同一世帯または同一戸籍の場合、委任状は不要です。ただし、同居でも別々の世帯主になっている場合など、具体的な状況により取扱いが異なります。申請窓口に相談してみてください。


[第三者が請求できるケース(正当な理由)]

  1. 自己の権利を行使し、または義務を履行するために必要な場合
  2. 権利・義務の発生原因・内容とその権利行使または義務履行のために戸籍の記載事項の確認を必要とする場合
  3. 国または地方公共団体の機関に提出するために必要な場合


 上記に該当する場合は、委任状がなくても請求することができます。その際は、具体的な請求理由を請求書に記載したり、請求理由のわかる資料を提示(提出)する必要があります。


 どのような資料が必要かは状況や自治体により異なりますが、一般的には以下の通りです。



[請求理由を証明するための資料]


①債権や債務でトラブルがあり、相手の所在が不明の場合

・契約書の写し

・転居先不明で戻っている郵便物等の写し


②相続手続きのために必要な場合

・死亡者と請求者の関係が分かる書類(戸籍謄本など)


③訴訟や法令に基づく必要書類を提出する場合

・手続先機関から提出の求めがあったことを証明する書類

・提出の必要性を確認できる書類

・利害関係人であることの証明書類


④死亡保険金の受け取りのために必要な場合

・請求者が受取人として記載されている保険証書


⑤未支給年金の請求のために必要な場合

・未支給年金を請求する権利があることを証明する書類(戸籍謄本など)




 そう簡単には認めてくれないと思いますが、証明ができそうなら頑張って入手してみてください。


 なお、住民票の除票・戸籍の附票の発行手数料は「300円」としている自治体が多いです(窓口請求の場合)。



 解説は以上です。


謎はすべて解けた!」と思って頂けたら幸いです。




住民票の除票・戸籍の附票の取得方法

茨城県稲敷郡阿見町の金田一行政書士事務所


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